本記事では、皆様のこういった悩みに答えます。
- 社会人基礎力の前に踏み出す力とは何?
- 前に踏み出す力を発揮する具体的な場面は?
- 前に踏み出す力を具体的にどのように身につけられる?
私はコンサルタントとして、自ら前に踏み出す力を発揮しつつ、プロジェクトごとに様々な特性の関係者の方と仕事をしています。
そんな私が経験を踏まえて、記載しています。
以下の構成で作成しております。
「前に踏み出す力」とは
以下の図は経産省で定義されている「前に踏み出す力」です。
ポイントとして、「指示待ちにならず、一人称で物事を捉え、自ら行動できるようになること」があります。
実施すべきこととして言い換えると、「指示の前から責任をもって自分で考え、行動すること」です。
参考:経済産業省「人生100年時代の社会人基礎力」説明資料
前に踏み出す力を発揮する具体的な場面
前に踏み出す力を発揮する場面は、仕事において以下のような場面があります。
- 会議前の準備
- 会議の進行・会議中の発言
- 会議後の取りまとめ
- 会議後の作業
- 報告
基本的な業務の流れとして、業務の目的を明確にし、その目的に基づいて計画を立て、業務を実行しつつ、改善しながら、目的を達成します。
そして、目的を明確にする際、計画を策定する際、業務を実行する際、業務を改善する際には、様々な意思決定が必要ですが、それぞれどのタイミングでも会議を通して、メンバーの認識合わせを行い、意思決定を行うということが基本です。
【業務の流れ】
※会議ではなく、メール等のやり取りで意思決定する場合もあります。
よって、会議の前後の具体的な場面を想定して、どのように前に踏み出す力をもって働くかをご紹介します。
参考として、例えば、前に踏み出す力をもって働いていないと、最初に上げた場面では以下のような働き方になってしまいます。
- 会議前の準備 →会議で情報を与えられるまで待つ
- 会議の進行・会議中の発言 →話を聞き続ける
- 会議後の取りまとめ →議事録の共有を待つ
- 会議後の作業 →会議中で与えられた指示通りに動く
- 報告 →自分のやったことを報告する
極端な例ですが、上記のようなことを避け、プロアクティブに行動できるように、前に踏み出す力を身につける方法をぜひ実践してみてください。
前に踏み出す力を具体的にどのように身につけるか
共通して言えることは、業務の目的を正確に理解することです。
また、業務の中で自分の役割を見つけること・認知してもらうことが重要です。
以降では、具体的な場面としてあげたそれぞれの場面における、主体となって実施できる事項を紹介します。
それぞれの事項から自分で実施できることから始めて、継続して実践することで、前に踏み出す力をつけましょう。
会議前の準備
会議前の準備では、以下の実施事項で前に踏み出す力を発揮できます。
No | 実施事項 | 発揮する能力 |
1 | 会議の議題を事前に検討する | 主体性 |
2 | 議題ごとに話し手を検討する | 主体性・働きかけ力 |
3 | 会議の議題と話し手をメンバーに共有する | 主体性・働きかけ力 |
4 | 会議で話す内容・提案についてイメージ資料を作成する | 主体性・実行力 |
1. 議題として考えられることを整理します。
【例】a. 目標と現状のギャップ / b. 今後の対策/ c. ToDo確認
2. 誰が話すか検討します。
【例】a. 目標と現状のギャップ→Aさん・自分/ b. 今後の対策→Bさん・自分/ c. ToDo確認→自分
3. 議題とそれぞれの話し手をメールで参加者に共有します。
議題の過不足も整理して、合意を得ます。
4. 自分で話す箇所について、議題に沿って要点を伝える資料を作成します。
【例】a. ギャップを明示する比較表作成/ b. 今後の対策案を列挙/ c. ToDo一覧表を更新
特にポイントは、4である事前に自分のアイデア(対応案)を検討することです。
そうすることで、会議において積極的に発言し、他の人を巻き込むことができます。
追加して、「議題ごとに時間を決めること」、「他の人が話す内容を事前に整理してもらうよう依頼すること」も必要です。
他の人がやっているから任せるのではなく、自分でできることは実行していきましょう!
会議の進行・会議中の発言
会議中は、以下の実施事項で前に踏み出す力を発揮できます。
No | 実施事項 | 発揮する能力 |
1 | 会議の議題を紹介する | 主体性・働きかけ力 |
2 | 議題の一部を説明・フィードバックを受ける | 主体性・働きかけ力 |
3 | 議論を書き起こす(可視化する) | 主体性・働きかけ力 |
1と2は会議前の準備の通り、準備したことを自信をもって説明するだけです。
3がポイントです。簡単に言うと初期のような役割です。
会議中には事前準備したこと以外も、討議が行われます。
その議論をメンバーが見えるように書き起こし、可視化することで、議論がまとまりやすくなります。
意見をざっくばらんに出す「発散」と、出された意見をまとめる「集約」を区別しながら実施しましょう。
会議後の取りまとめ
会議後は、以下の実施事項で前に踏み出す力を発揮できます。
No | 実施事項 | 発揮する能力 |
1 | 会議の決定事項とToDoを整理する。 | 主体性 |
2 | 会議の決定事項とToDoを共有する。 | 主体性・働きかけ力 |
議事録は必ずしも必要ではなく、最低限決定事項とToDoを整理して、共有しましょう。
また、期限を過ぎてもToDoが未対応の場合は、リマインドするとベターです。
会議後の作業
会議後の作業は、会議中に合意を得た事項を進めていきましょう。
先の例では、自分で提案した対応案に基づいて、作業(営業活動)できますね。
必要に応じて、もっと改善したほうが良い点は、自ら相談・共有しましょう。
また、他の人に協力できるところは協力し、逆に協力が必要なところでは、巻き込んでいきましょう。
報告
業務完了後の報告では、できる限り課題と対応策を提案しましょう。会議前の準備と同じですね。
改善点は何かしらあるはずなので、整理していきましょう!
自ら行動し他者を巻き込み目的を達成できる人材になりましょう
以上、前に踏み出す力を発揮する場面を具体例とともに紹介しました。
私はコンサルタントとして、上記の事項を行っており、確実にプロジェクトを完遂しています。
自分で率先してできる事項については、ぜひ積極的に実施して、チームを引っ張っていきましょう!
また、上記の事項のうち自分でできないことは、他の人に依頼することも働きかけ力ですね。
ご質問等ございましたらお気軽にコメントください^^
■■社会人基礎力の全体像はこちらで紹介しています■■
最近のコメント